TAP2006 Satellite Gallery 取手アートプロジェクトサテライトギャラリー
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Vol.5 2005.10.14 - 2005.10.30

「透視 2005.8.17」と「15分間」について :小松敏宏

「透視 2005.8.17」では、観客はTAPサテライトギャラリーで行われた過去の展覧会場を透視できる。ギャラリー内の白い壁面には、四面とも<壁の向こう側を撮影した多数の写真>がジグザグに展示されて、ギャラリー周囲の環境(2005年8月17日のカタクラショッピングプラザの様子)が映し出される。一方、ギャラリーの外側の白い壁面には、<ギャラリー内部を撮った多数の写真>がジグザグに展示されて、かつて存在した展覧会(2005年8月17日の「中野良寿」展)を見ることができる。すなわち視線を透過させる多数のイメージによって、不透明なギャラリーの壁面は、内側からも外側からも穴があけられたような透明性をえることになり、展示空間(ホワイトキューブ)がもつ物理的、心理的、時間的制限を超える新しい視覚体験をつくりだす。

「15分間」は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジにあった私の住居からスタジオまでの(そして反対にスタジオから住居までの)片道15分間の自転車に乗った移動(コミュート)である。1997年から1999年の間、私はほぼ正確に同じルートで走行した。1997年のある日、展望鏡をデジタルヴィデオカメラとともに自転車後方を向けて後部の荷台に載せ自分のコミュートを記録しようと試みた。自転車の後部にある展望鏡は現実のストリートの眺めをバラバラにする。結果として出来上がったのは、ケンブリッジのストリートの、15分間にわたるヴィデオレコーディングである。作品は、ヴィデオプロジェクターを自転車の後部荷台に固定して、後方の壁面にイメージを照射して展示する。

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