北川貴好
アシバ・ミチを切り開く

設置場所:
利根川河川敷葦林

素材:
仮設足場、草刈機で切り開かれた空間

大きさ:
全長100mほどの足場による路や切り開かれた葦の空間
子供の頃、誰にも行けない場所に秘密基地を作った。
こんな場所があるんだぞと道を切り開いていき見せてあげる、また見せてもらう、その時のドキドキ感。誰にも行けない場所であればあるほどそこには価値があった。
作品を制作する以前、秘密基地はただ誰にも見つからないような場所なのかとあいまいに定義していた。が、展示が終了し、秘密基地というのは、それだけでなく誰にも見つけられたことがないような心地いい場所に行くための最前線の基地なんじゃないかと思いました。
葦林の中、そんな場所探しばかりやっていたような気がします。


コンセプト
利根川河川敷を沿うように葦林がある。背丈は2m−3mで視線が遮られる。草刈り 機を使用して葦の上端部を刈り、空間を作る。同じ高さで切断することにより、葦の断面がフラットになり、床が作られる。その上に足場を架ける。切り開かれたその足 場のミチを歩きながらアシバ(葦場)の屋上に出る。そこからは、葦の花の絨毯と、かつて人の手によって切り開かれた利根川の大河が見える。


北川貴好
略歴:
1974年 大阪出身
1999年 武蔵野美術大学建築学科卒業 
1995年より野外や建築空間を利用したサイトスペシフィックな作品を制作する。
[主な展覧会]
2000年 取手アートプロジェクト2000
2001年 向島博覧会「アートロジー」、東京都墨田区向島地区 
2002年 11月9日〜武蔵野アートプロジェクト(東京都武蔵野市図書館の跡地)を予定

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