「1/2のゆるやかさ」というテーマのもと“4人の作家に若手が挑む”コンペ方式で11作品を選出。会期中は展示から参加型まで様々な形の現代美術が街中に出現し、ワークショップにもたくさんの人が参加した。また、新しくインターン制度(TAP塾)が導入され、プロジェクトの運営にも新しい風が吹き込まれた。
「小さい川」 ポー・ワング
この年の野外アート展では、利根川河川敷周辺に「川」をテーマにした12作品が展開した。また、市民が中心となって進めた「舟プロジェクト」では、取手市周辺に残るサッパ舟を古利根川に集めて取手市と我孫子市を結ぶ舟橋を架けるなど、地域の歴史、環境に新たな視点を導入した。
「アトリエ蔵」 浅川洋行/佐藤正和/森岡慎也
リチャード・ノナス氏と学生
取手在住作家のスタジオ19箇所を公開し、市民に作品のみならず、作家や制作の現場にも直接触れてもらう機会をつくった。また、アーティストで文化人類学者でもあるリチャード・ノナス氏が取手市に滞在し、学生や一般参加者とともに「Unhouse Project」の公開制作をおこなった。
プロポーザル展・公開選考会の風景
「タイムトンネル」 田中大造&山嵜一也
取手リ・サイクリングアートプロジェクト「家・郊外住宅」 「家・郊外住宅〜家と郊外をめぐる再発見〜」というテーマでおこなわれた公募には、全国から131点のプロポーザルが寄せられた。選出された6名と招待作家3名による大がかりな作品が完成。街中にある廃屋などが作品と化し、人びとの記憶に残る出来事となった。
全国的な公募による野外アート展「リ・サイクリングアートプロジェクト」と、取手市内および近郊在住作家のスタジオを公開し、市民のみなさんにアート制作の現場を見ていただく「オープンスタジオ」を二本柱として開催。この2つは以後のTAPの核となり、毎年交互におこなわれている。