TAP2008概要

TORIDE ART PROJECT 2008 AT INO APARTMENT.COMPLEX

第23回国民文化祭・いばらき2008
取手アートプロジェクト2008/Toride Art Project 2008
取手井野団地 電気・ガス・水道・アート完備

会期
2008年11月1日[土]〜16日[日]の金・土・日・祝
会場
茨城県取手市内各所(取手井野団地ほか)

ゲスト・プロデューサー

みかんぐみ(建築家ユニット)

ゲスト・アーティスト

みかんぐみ(建築家ユニット)/齋藤芽生(画家)/生意気(クリエイティヴユニット)/Port B(演劇ユニット)

国際交流プログラム

韓国・安養市でおこなっているSeoksu Art ProjectとTAPが交互にアーティストを派遣し、アートプロジェクトの交流をおこないます。

金沢寿美(美術家)/鈴木勲(旅人)/山中カメラ(特殊写真家・現代音頭作曲家)/カン・ウヨン(アーティスト)/キム・ウォルシク(アーティスト)/デイリー(アーティスト)

公募選出アーティスト

13組の公募選出アーティストが10月から取手井野団地でレジデンスを開始。団地内のさまざまな場所で作品展開をおこないます。

奥健祐+鈴木雄介/奥中章人/オニワラボ×グリーン情報/カトウチカ/毛原大樹×中島佑太/佐藤未来/柴田祐輔/Do-it-Your Media Center/日本大学佐藤慎也研究室/畑山理沙/宮田篤/柳川瀬祐子+工藤千尋/吉永ジェンダー

こどもプログラム

取手市内の全小学1年生約800人が、身近にあふれるにおいや好きなにおいを画用紙に描きだしました。

 

これまで取手市内で様々な活動を展開してきた取手アートプロジェクト(TAP)は2008年で10年目を迎えます。

節目の年にあたる本年は茨城県内で第23回国民文化祭・いばらき2008が行われ、TAPは取手市における「現代アートフェスティバルin取手」の中心としても位置づけられています。

「公募展」の年にあたる本年は、全国から作品プランを募集し、11月の会期に向け、市内にある取手井野団地にてレジデンス(滞在制作)を行うと共に、住民との交流を図ります。また制作された作品は取手井野団地を中心とする市内各所に展開されます。

また、数年来の関係のある韓国のSeok-su Art Projectとの「国際交流事業」を行う他、毎年継続している「こどもプログラム」を展開します。昨年茨城県との共同で立ち上げた「茨城県南創造の門創造会議」では引き続き人材育成事業を行い、守谷市のアーカス・プロジェクトとの連携によって茨城県南地域における文化芸術に対する素地を美術というアプローチからデザインしていきます。

公募展

今年の公募展では選ばれたアーティストが10月の1ヶ月間、井野団地に滞在し作品制作を行い、団地の敷地や部屋等に作品が展開されます。また、ゲスト・プロデューサーとしてみかんぐみをお招きし、独自の視点から作品の選定・設置のディレクションを行ってもらいます。その他ゲスト・アーティストとして、まちを舞台に観客参加型のツアーパフォーマンスを行うPort Bやデザインユニット生意気、齋藤芽生を招聘することによって、様々な手法から生み出される作品によって「団地」・「コミュニティ」に対する新たな視点・魅力を伝えます。

ゲスト・プロデューサー 

みかんぐみ
(建築家ユニット)
みかんぐみ
みかんぐみ
現在は加茂紀和子、曽我部昌史、竹内昌義、マニュエル・タルディッツの4人による建築設計事務所。1995年にみかんぐみ共同設立(当時有限会社、2002年から株式会社)。コラボレーションやワークショップも積極的に行い、さまざまな角度から制作活動を行っている。住宅、公共建築作品のみならず、横浜トリエンナーレの《FMヨコトリ・チケットブース》(2005)、BankART NYKの《ハンガートンネル》(2005)や、越後妻有アートトリエンナーレにおいて空家を再生した《BankART 妻有》(2006)など、現代アートからも大きな注目を集めている。また、団地について考察した『団地再生計画』(INAX出版2001)がある。

ゲスト・アーティスト

齋藤芽生(画家)
齋藤芽生《晒野団地四畳半詣》のうち 《花咲爺の色褪せぬ神木》
齋藤芽生《晒野団地四畳半詣》のうち
《花咲爺の色褪せぬ神木》
1973年東京、八王子の団地に生まれ7歳まで居住。1996年東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻入学。2001年東京芸術大学大学院後期博士課程油画専攻修了。緻密な絵画と造詣を用いた独特な言葉で、失われ往く日本の情念や文学性を描きだす。齋藤芽生の重要なテーマに「団地」、「花輪」、「図鑑」がある。団地の無機質で画一的な窓に生きる多彩な存在を描いた《晒野団地入居案内》、廃墟化する団地を祠(ほこら)にみたてた《晒野団地四畳半詣》などがある。TAPでは、団地をテーマにインスタレーションを予定。
生意気
(クリエイティヴユニット)
生意気《kinky muff land lll- edible urban party jungle studio (free forest foundation)》
生意気《kinky muff land lll- edible urban party jungle studio (free forest foundation)》
ニュージーランド生まれのディヴィッド・デュバル-スミスとイギリス生まれのマイケル・フランクによるクリエイティヴ・ユニット。グラフィックを中心にハードなゴスペルミュージックや大工仕事、ガーデニングなど、持ち前の遊び心で幅広く活動している。2005年から空き地緑化graffiti プロジェクト(食べれる植物の種まき)を始め、今は鎌倉でフードジャングルを作っている。
Port B
(演劇ユニット)
Port B《東京/オリンピック》 撮影・小崎哲哉
Port B《東京/オリンピック》 撮影・小崎哲哉
2002年東京にて結成。高山明を中心とするプロジェクトユニット。活動は多岐にわたり、ブレヒトの第一詩集『家庭用説教集』を素材に「教育劇とは何か」を探った作品や、H ミュラー《ホラティ人》、E シュレーフ《ニーチェ》、E イェリネク《霊。家。》など「演劇(的)テクスト」に取り組んだ舞台を作る一方で、高島平をフィールドワークした成果を謡曲『隅田川』にクロスさせ、失われた「都市の夢/個人の夢」を弔った《Re:Re:Re:place 〜隅田川と古隅田川の行方(不明)〜》といったドキュメンタリー性の強い舞台が他方にある。更に実際の都市をインスタレーション化する”ツアー・パフォーマンス”を都内各所で展開、巣鴨地蔵通りを歩く《一方通行路 〜サルタヒコへの旅〜》、はとバスを使った《東京/オリンピック》、サンシャイン60周辺を巡った《サンシャイン 62》などがある。

公開選考会

日時
8月9日(土)・10日(日)
会場
東京芸術大学大学美術館取手館(取手校地)
審査員
みかんぐみ(建築家ユニット) 
遠藤水城(キュレーター・ARCUS Projectディレクター)
岡田利規(チェルフィッチュ主宰/演劇作家・小説家)
熊倉純子(東京芸術大学准教授)
彦坂勝弘(取手井野団地自治会会長)
※宮沢章夫(劇作家・演出家・作家)は都合により審査をすることが出来なくなりました
進 行
渡辺好明(東京芸術大学教授・取手アートプロジェクト実施本部長)

スケジュール

6月16日 公募開始
8月3日 公募〆切
8月9日・10日 公開選考会
10月1〜31日 アーティスト滞在期間
11月1日 TAP2008開催

韓国との国際交流事業(国民文化祭関連事業)

韓国・安養市にあるギャラリスペース「Stone&Water」が主催する『Seok-su Art Project(SAP)』とTAPが交互にアーティストを派遣し、日韓のアートプロジェクトの交流を図ります。TAPからは過去の参加作家3名を選出し、韓国へ送り出します。また彼らは10月にもSAPのアーティストと一緒に取手井野団地で滞在制作を行います。双方のレジデンスプログラムでは住民とのワークショップも予定。地域を巻き込んだレジデンスプログラムを展開します。

国受入団体
Seok-su Art Project(SAP)
実施期間
SAP 8月1日(金)〜09月1日(月)
TAP 10月1日(水)〜11月1日(土)

TAP選出アーティスト 

金沢寿美
(TAP2002参加)
金沢寿美《Redline》
金沢寿美《Redline》
1979年兵庫県神戸市にて、在日韓国人3世として生まれる。京都精華大学大学院芸術研究科卒業。スペイン(1998)韓国(2006)への留学を経験。人間社会における集団性の問題をテーマに多くの作品を制作。『取手アートプロジェクト2002』では、取手市の境界線をモチーフに地域の特色・問題をテーマとした作品を発表。近年の作品では、『神戸アートアニュアル』(2004)において商店街の人々との交換日記を通じ、個々の人生と地域(社会)との関連性(歴史的)をテーマとした作品を発表。
鈴木勲(旅人)
(TAP2005・2007参加)
鈴木勲《バイオ耕うん機の旅(白州−琵琶湖−白州)》
鈴木勲《バイオ耕うん機の旅(白州−琵琶湖−白州)》
1969年東京生まれ。美術家兼旅人兼エコロジスト。旅とエコロジーをそれぞれ美術作品として可視化している。2001年以降、ソーラー・サイクルリクシャーによる北インド8大聖地巡礼、太陽光・風力発電と電動アシスト自転車によるモンゴル横断(2002)、電動アシスト自転車によるヒマラヤ越え(2006)、舞踊家田中泯さんの耕運機を借りて廃油を燃料とした山梨県白州から琵琶湖周遊(2007)など、地球規模でエコロジカルな旅を実現している。現在、廃プラスチック油化燃料によるモペットバイク日本縦断の旅を計画中。昨年はeco japan cup 2007カルチャー部門にてエコアート・グランプリを受賞。
山中カメラ(特殊写真家)
(TAP2006参加)
山中カメラ ポートフォリオ
山中カメラ ポートフォリオ
1978年山口県生まれ。特殊写真家・パフォーマー。村上隆のGEISAI6にて「銀賞」受賞(2004)。とうじ魔とうじ主宰「フロント」所属。自作の写真、映像、歌が融合した独特の「カメラショー」をライブ形式で展開。撮影行為自体をパフォーマンス作品とした《一人合唱》でNHKデジタルスタジアム、デジタルアートフェスティバル東京(2007)出演。またカメラを使って握る《カメラ寿司》などのパフォーマンス。自作の写真装置《オッパイカメラシステム〜恥部写》を使った撮影パフォーマンス。取手アートプロジェクト2006では、オンド・マルトノを使った《マルトノ音頭》作曲、振り付け。横浜BankARTでは7日間に渡り行なわれた『Wあつしの大運動会』(2007)をプロデュースするなど、活動の範囲は多岐に渡る。

募集は締め切りました

団地でレジデンス、あなたならどうする?プラン募集

TAP2008では、市内にある取手井野団地に住み作品を展開する人を募集します。
この団地は昭和44年に建てられ、2276戸に2112世帯の人びとが住んでいます。
古くなった壁は塗り替えられ、新しく入ってくる人もいれば移っていく人もいます。
この団地であなた自身が共に暮らし、今と未来に息づくようなプランを実現させてください。

応募条件

「取手アートプロジェクト2008」の会期中に実現可能なプランを提出してください。年齢・キャリア・表現のジャンルは問いません。 原則として10月1日(水)〜30日(木)の期間に取手井野団地で滞在制作をおこなうことを条件とします。日数については、ご相談下さい。内容を選考の上、制作補助費として上限40万円を提供します。生活費、交通費などは制作補助費に含まれます。家賃、光熱費はTAPが負担します。

滞在について

選出多数の場合、ルームシェアをしていただくこともあります。部屋は風呂、トイレ、ベランダ付き。間取りは2DK、3K、3DKです。滞在期間中は、ワークショップやレクチャーなどをおこなうことも可能です。電気、水道、ガス完備。ただし器具は持込となります。

応募方法

下記の書類をそろえて送付してください。※1〜4は必須。送付された資料は返却しません。

1、応募用紙

FAXによる送付をご希望の方は下記お問い合わせ先にご連絡ください。

2、プロポーザル 作品のイメージスケッチ、図面、コンセプト、実現したい場所などをA2サイズ1枚にまとめたもの。
3、ポートフォリオ 経歴や、今までの活動・作品紹介などをA4ファイル1冊にまとめたもの。
4、返信用封筒(選考結果通知用) 表面に応募者の住所・氏名を記し、80円切手を貼ったもの。
5、音声・映像資料 CD-RあるいはDVD-Rのみ。いずれも5分程度にまとめたものに氏名を明記してください。
上記以外の媒体の場合、再生不可のため選考できません。

募集は締め切りました

取手井野団地

昭和44年(1969年)に建てられた日本住宅公団
(現在のUR都市機構)の賃貸住宅。
茨城県で初めての公団住宅として管理開始。
取手市内最大の団地であり翌年(1970年)
取手には市制が敷かれた。
取手駅から徒歩15分と交通の便がよく、
幼稚園、小中学校にも隣接しており、
築39年となる現在2276戸に2112世帯、
約6000人の人びとの生活の場となっている。

審査員

審査員
みかんぐみ(建築家ユニット)
遠藤水城(キュレーター・ARCUS Projectディレクター)
岡田利規(チェルフィッチュ主宰/演劇作家・小説家)
熊倉純子(東京芸術大学准教授)
彦坂勝弘(取手井野団地自治会会長)
※宮沢章夫(劇作家・演出家・作家)は都合により審査をすることが出来なくなりました
進行
渡辺好明(東京芸術大学教授・取手アートプロジェクト実施本部長)

ゲスト・プロデューサーより

みかんぐみ(建築家ユニット)

1960年代の後半から、日本各地で続々と建てられた団地。
そのころは、新しいライフスタイルを代表する、おしゃれでかっこいい場所でした。
それからおよそ40年。今では、ちょっと懐かしい、典型的な日本の風景です。
そういう団地のひとつである取手井野団地を、気持ちよく使い切っていただきたい。
団地ならではの空間、団地ならではの風景、団地ならではの人間関係、団地ならではの時間…。
どういう「団地ならでは」を相手にするのかは、あなた次第です。

現地下見会

終了しました

日時
2008年7月13日(日)、20日(日) 両日とも13:00〜16:00
集合場所
「取手駅」東口 
交通アクセス
JR常磐線で「上野駅」より40分、または、つくばエクスプレス「守谷駅」にて関東鉄道常総線に乗り換え「取手駅」下車。
事前申込制
参加希望日/氏名(ふりがな)/参加人数/住所/電話/FAX/E-mailを明記の上、E-mailまたはFAXでお申込ください。
取手井野団地の下見および本年度の企画概要について説明会をおこないます。

大きな地図で見る

選考までの流れ

取手井野団地下見会
7月13日(日)・20日(日)13:00〜16:00
応募締切(必着)
8月3日(日)
公開選考会
8月9日(土)・10日(日)10:00〜17:00
会場=東京芸術大学大学美術館取手館(取手校地)
来場者からの一般投票をおこない、2日目の午後は審査員をお招きし、TAP2008の出品作家を決定します。
来場者による一般投票は10日12:00まで!
最終選考会
8月10日(日)14:00〜17:00

お問い合わせ・提出物送付先

取手アートプロジェクト実施本部
〒302-0024 茨城県取手市新町2-3-16
電話/FAX:0297-72-0177(電話のみ火・金 13:00-17:00)
E-mail:tap-info@ima.fa.geidai.ac.jp