各クラブ活動レポート
取手西小学校 やまびこクラブ (2020/12/23~2021/02/24の8日間)
芸術家:河上 薫・若井有里亜
河上薫と若井有里亜が行ったのは、音楽の演奏を聴く側と届ける側の両方の立場から「音を楽しむ」プログラムです。プロの演奏を聴く・楽器をつくってみる・指揮をしてみる・それらを合わせて演奏するなど、多面的な視点を総合して音楽の表現を体験するプロセスを設定しました。自分専用の楽器として子どもたちが制作したのは、蒲鉾(かまぼこ)板の土台に数本のヘアピンを取り付けたカリンバ。身近な素材に子どもたちの個性豊かな色彩を施したカリンバで、単体での音色だけでなく、他の楽器を交えての合奏も楽しみました。また指揮者体験では芸術家の演奏をコントロールし、演奏の全体を見る視点を得ました。最終回は体育館での活動となり、まずは河上のピアノ伴奏による若井の歌唱をみんなで鑑賞。ステージに上がっての指揮者体験も行い、器楽合奏では手づくりカリンバのほか鈴やタンバリンを思い思いに鳴らしました。河上のピアノ伴奏と若井の手拍子に子ども一人一人の音やリズムが合わさり、活動を賑やかに締めくくりました。
「心の内をダイレクトに伝えてくれる子どもたちの反応がとても嬉しかった」と若井。最終回には「この授業、あと20回やりたい!」との子どもたちの感想もあり、みんなで存分に「音を楽しむ」ことができました。
河上 薫(かわかみ かおる/コラボレイター・アンサンブルピアニスト)
日本セヴラック協会会員、日本カプースチン協会会員、日本ヒナステラ協会会員。日本アンサンブルコンクール入賞、日本クラシックコンサート審査員賞等受賞多数。取手市内での活動に、取手市内幼稚園(ふたば文化幼稚園)にてママさんコーラス伴奏・演出、器楽演奏、稲小学校にて合奏指導、江戸川学園にて演奏、市役所前社会福祉センターにて子供対象親子コンサート、藤代南中学校・旧小文間小学校にて演奏、取手市文化事業団主催おさんぽコンサート演奏など。
若井有里亜(わかい ゆりあ/声楽家)
4歳よりピアノを始める。東京音楽大学付属高校を経て、東京音楽大学声楽専攻卒業。東京ミュージック&メディアアーツ尚美ディプロマコース声楽部門修了。茨城県芸術祭、茨城県新人演奏会等出演。その後、ニューヨークにてメトロポリタン歌劇場のコーチ陣より指導、助言を受け、またイタリア・マントヴァにて研鑽を積む。宗教曲ではベートーベン作曲「ミサソレムニス」のソリストを務めたほか、各地でのリサイタル、豪華客船での演奏ほか、学校や子供の為のオーケストラコンサート、映画の劇中歌録音等、さまざまな活動を行っている。2019年にはカナダ・ビクトリアにてソロリサイタルを行い、高評を仰ぐ。取手少年少女合唱団指導者。武田陽子、田村麻子の各氏に師事。