ベースプログラム - 中間支援プログラム
終了しました 2020/12/07
芸術家:秋良美有
秋良美有が行ったのは、毎回与えられるテーマに沿って手紙を書くプログラムです。手紙のテーマは「ごめんねの手紙」「学校の中にいる大人へ」と、子どもそれぞれが知る人のうち誰に宛てるか考えるところから「2021年の自分へ」「生きていないものへ」「神さまへ」「障害者へ」と、まだ見ぬ物事や空想の領域にまで広がっていきます。「神様」の回では本当にいるかどうかや、姿や能力などのイメージをみんなで話し合い、「障害者」についてはその意味を知らない低学年に秋良が解説。想像が及ばず断念した子がいた一方で、知恵をふり絞って書く子もありました。そして最終回の「応援の手紙」では、家族や先生、医療従事者や秋良も相手に選ばれ、手紙の一部は活動後、宛てた人の許へと届けられました。更に秋良からも、子どもたちが過去の回で書いた「2021年の自分へ」の手紙に添えて、一人一人への応援のメッセージがおくられました。
手紙という、一見アートとは異質な題材を設定した秋良。げんきクラブの、参加や帰宅の時間が各自異なる・全学年が一室で活動する・曜日や天候によってスケジュールが変動するなどの特性を受け止める手法の一つとして考案しました。活動への参加の是非を子どもたちに委ねたところ、手紙のテーマによって顔ぶれが変わり、その都度、各々が持ち得る言葉を駆使した表現が見られました。非日常的な手紙を通じて、子どもたちが他者や未知の存在に思いを巡らせ、想像力を働かせる機会となりました。