ベースプログラム - 中間支援プログラム
終了しました 2024/03/16
東京藝術大学取手校地で学んだ学生がアーティストとして羽ばたいていくことを願って、彼らが制作した修了作品の上映会を開催します。
今年開催された第72回 東京藝術大学 卒業・修了作品展にて発表した作品の中でも、主に映像作品を中心に上映します。
卒業・修了展ではたくさんの作品が展示されています。そのため、鑑賞に時間がかかる映像作品は、なかなかじっくり見てもらうことが難しいです。
今回のVIVAでの上映では、改めてゆっくり鑑賞できる場になっています。
ぜひじっくりとお楽しみください。
これは秋田に住む夫婦とカメの話だ。
夫の菅原睦実は2021年に亡くなられた。「夫が何を残してきたのか。」菅原睦実の妻、のぞみは行動し、試すこと、思考すること、許すこと、を続けた。そうして、車椅子で生活していた夫と喧嘩をした場所、十和田市現代美術館に向かうのだった。
岡﨑未樹プロフィール:
岡山県出身。2021年秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻卒業。2024年東京藝術大学先端芸術表現専攻修士課程卒業。「生と死」「看取り」「葬い」に興味をもち、他者との対話や行動を共にすることで、その人の意思や物語に触れたいと考えている。主に映像作品を制作している。
本作は童話『みにくいアヒルの子』をテーマに制作した映像作品だ。『みにくいアヒルの子』は、世界中の人々が幼い頃から知る童話であり、アヒルの子(後のハクチョウ)を取り巻く動物の世界の話である。しかし本作では、あえて童話内の場面や台詞を、現代の人間社会の問題点と関連付けて読み替えることにより、我々が直面している生命操作の問題を俯瞰的に考察した。
髙野真子プロフィール:
東京都出身。2022年東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。2024年同大学院修士課程卒業。出生前診断や代理母出産、遺伝子組み換えによるデザイナーベビーといった、生命操作にまつわる倫理的問題に興味を持ち、制作を進めている。また生命を操作する技術に希望も持ち、その技術とどのように将来向き合うべきか考察し、制作に努めている。
本作は、糸を用いて紡ぎ合う身体言語の対話を通して、他者と触れ合う行為が生み出す創造性を見出し、視覚表現を試みる作品である。参加者と2枚の薄い布越しに向き合い、互いに見えた相手の形を布へ一つの針を渡し合いながら交互に縫い合うことを行なっている。互いの視線の違いや時間の経過の中で、自己と他者の間の糸は交錯していく。
古川実季プロフィール:
熊本県出身。2021年東京学芸大学教育学部 学校教育教員養成課程中等教育専攻 ︎美術コースを卒業。 2024年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。アートを介したコミュニケーションをテーマに、プロジェクト型のアート活動を行っている。また、 在学中にメキシコ・エクアドルに留学し、織物芸術や様々なコミュニケーションのあり方について学んだ。