ベースプログラム - 中間支援プログラム
終了しました 2023/02/10
派遣芸術家:小津 航
(2023/1/18~2/10の8日間)
●活動の概要
『わたしだけの絵をかいてみよう』と題したプログラムを行いました。低学年では毎回参加者を入れ替えながらクレヨンで果物を描く静物画制作を行い、中学年以上は折り紙でのカラーチャート作りやオリジナルの絵具作りを経た後で静物画に取り組みました。物をよく見て画用紙に描くシンプルな活動が繰り返される代わりに、モチーフの構成や描く際のフォーメーションの工夫によって子どもたちは興味をひきつけられ、より本格的に、絵を描く行為を深められた様子。仕上がった絵は毎度、芸術家の小津さんから一人ひとり講評を受け、額装して持ち帰りました。描くだけでなく飾ることで、人からの意見や感想を聞く力、他者への理解も育む一歩となりました。
●子どもたちの反応
低学年の静物画では、一色または多くの色を使い、影にも着目するなどして自分だけの絵を描きました。数種類の果物から一つ選んで描く回では、モチーフの向きや距離にこだわって小津さんに配置を指示する場面もありました。高学年においてはより本格的にモチーフを組み、時に「リアルに描けない…」「もう飽きた」と嘆く声も聞かれましたが、小津さんの提案で20秒の制限時間を設けてからは乗り気になって次々と描きました。最後に多様なモチーフを囲んで描く回では、描く対象を自分で選ぶことができ、鉛筆でデッサンしてから色付けしたり、そこに無いものを加えたりとそれぞれの工夫が見られました。活動やその前後の交流を経て子どもたちは小津さんを「おづっち」と親しく呼ぶようになり、作品の講評を嬉しそうに聞いていました。額装した絵を友達と褒め合う姿も見られ、「水彩画が嫌いだった子がこの活動で好きになったようです」と、支援員さんが話していました。