アートのある団地 - そうぞうする団地

そうぞうする団地 実験パートナー #003:黒騎士 KUROKISHI

開催中 2025/04/16


暮らしながら、それぞれが”そうぞう”することを通じて、 少し先のまちを手づくりする。
取手井野団地ではじまっています。

今回は、井野団地や取手のまちで生活している方とともに、少し先のこの地域・この社会に必要な「仕組み」を実験し、団地を起点に将来の設計をつくっていくことを目指して活動するパートナーとその取り組みをご紹介します。

 

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#3でご紹介するのは、黒騎士さん。
黒騎士さんは井野団地にお住まいの方で、老若男女問わずアナログゲームで遊べる場を、以前から取手の中や取手アートプロジェクトの活動の近くでひらいてくださっていました。
今回、そうぞうする団地の取り組みが始まった際に、ぜひ自分も参加したいと手をあげてくださり、ボードゲームを用いて団地の日常と地続きの実験をしてくださっています。

実験パートナー

黒騎士 Kurokishi

井野団地在住。団地やその周辺地域で、アナログゲームを使った交流の場を生み出す活動をボランティアとして行う。
活動をつづるnote

 

 

 

イラスト:高山美咲さん(サンセルフホテルホテルマン参加の際に作成)

 

そうぞうする団地での活動について

「団地カードゲーム会 ISERI」

日時:ゲリラ開催
場所:団地内各所

取手市井野団地3街区ショッピングセンター広場、いこいーの内、店舗前、隣の空き店舗にて平日の午後、ときどき土・日曜の午後、いこいーのイベントの際に活動中。
屋外では強風、雨が降っていないとき活動中。
子供たちが迎えにきてくれたときは3-14下トンネル内で活動。
また、そうぞうする団地の他活動パートナーたちと同じ日、同じ時間に活動を予定。

「いつ・どこで・どんな」活動を、ではなく道行く人たちがその場でこちらの活動を偶然見つけて、出会えたらカードゲームなどで遊んでみるという形で、「告知なし」での活動を実施。

団地の各世代やその世代を越えた交流のお手伝いとして自身が日々、ボランティア「簡単ルールのアナログカードゲーム会」にて使用しているカードゲームや製作した手作り玩具などを活用。
それらを道行く方々が御家族、友達同士、赤の他人同士でもふらっと立ち寄り、各世代、他人同士が一緒にアナログカードゲームなどで遊んだ後、「他人」から「挨拶をする関係」、さらには「友人」になって世間話や悩みなどの相談をされていく関係、交流が生まれ、変化していくのかを見守っていきたい。

そうぞうする団地の活動パートナーとして、いこいーの+Tappinoボランティアでの経験と、活動を通して足を運んでくれる子供たちのために、いこいーの+Tappinoを訪れるお客様たちからご提供いただいた折り紙や廃材などを用いて、活動中~活動後にも遊べる、残していきたい以下のものをアナログ方式(手書きなどで)制作予定。

  • 団地の名所などが登場し、一部ファンタジー物語を加えたゲームブック。
  • 誰もが簡単にルールを覚えて遊べる、井野団地いこいーのにてボランティアでの出来事などがマスに書かれた「いこいーのボランティアすごろく」
  • 団地内をリサーチさせていただき、自分と同じように井野団地に在住されている方々と対話、会話、そして遊びの中から見つけた物事や団地内の名所を元に誰もが簡単に廃材などで作ったマスを追加、持ち寄って遊ぶことができる「井野団地すごろく(仮)」

 

活動への想い

生まれ「も」育ち「も」今「も」井野団地に在住。
3つの「も」を持って活動させていただく井野団地の住人。

小さい頃から父と母が団地内で飲食業をしていて背中を見て育つ。

子供の頃、毎年の団地の夏祭りでは暑い中、大勢の子供たちが山車を牽いた後に父と母のお店の前の日陰で休憩。
その時「暑い中、みんな頑張ったね!」と父と母がひとりひとりの子供たちにアイスクリームを配っていたのを今でも覚えている。

また毎週、土曜の午後はラーメンやかけそば、おにぎりなどを子供のみだが「100円」で提供していた。
今で言う地域の子供たちのための「こども食堂」っぽい感じだった。

父が亡くなり、兄も自分も飲食業を継がずにお店も閉店。
葬儀の際は多くの方々が弔いに来てくださったとき、父のしてきた地域貢献を思い出してお話をしてくださる団地の住人の方々が本当に多くて驚きつつ、とても嬉しかった。

そんな地域に見守られていた父のお店もなくなった後「今まで自分を育て、見守ってくれていた地域や井野団地へ何か恩返しができないか?そして地域を見守る側として何かできないか?」と考え、取手アートプロジェクトが運営に携わっている取手市井野団地おやすみ処「いこいーの」でボランティアをさせていただいた。

ボランティア中、地域の子供たちがいこいーのへ遊びに来ることも増えたが、子供は子供のテーブルで遊び、大人は大人でテーブルで世間話、御高齢者は御高齢者のテーブルでお茶を飲む・・・・というように世代別に分かれて座っていたのを間近で見ていた中「自分が持参したアナログカードゲーム」が何か世代を越えた交流のひとつ、きっかけにならないかと考え実践させていただいた。

現在は井野団地内で不定期に、また地域の子供たちが元気な声で「くろきっしさーん!カードゲームであそびたーい!」と笑顔でこちらを迎えに来ていただいたときに。また地域の「こども食堂」などでも「簡単ルールのアナログカードゲーム」としてボランティアをさせていただいている。

今回そうぞうする団地では、父と母のお店を継ぐことはできなかったが、ジャンルは違えどせめて「名前」だけは継ぎたい、そう思い「団地カードゲーム会 ISERI」として活動させていただく。

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