アートのある団地 - Tappino, アートのある団地 - いこいーの+Tappino, アートのある団地 - 宮田篤+笹萌恵「リカちゃんハウスちゃん」
終了しました 2012/03/06
取手アートプロジェクト《アートのある団地》では、2011年度4組のパートナーアーティストとともに、新たなコミュニケーション/面白い視点/異なる価値観が日常的に団地という生活の集積のなかで積層していく仕組みを形づくろうとしています。
宮田篤+笹萌恵はいこいーので出会うひと、あるいは散歩をして出会うひとたちとのコミュニケーションからつくられていく「ちくちく地区」と「リカちゃんハウスちゃん」をメインの活動に、取手井野団地に月2回程度通いながらプロジェクトを進めています。今回は3月初回の来取。ちくちく作業を進めつつ、いこいーのに来るひと、近くの遊具エリアで遊ぶこどもたちに話しかけつつ。今日はなんと着用できる「ハウスちゃん」が登場。○○さんが着ると「○○ちゃんハウスちゃん」になる仕組み。この着用できるハウスちゃんをこどもたちが順繰りに着たりしながら、「リカちゃんハウスちゃん」の新しいお話のエピソードが獲得されたようです。この「ハウスちゃん」は、のちのち新たにいこいーのに仲間入りしたキューピーちゃん(井野団地在住、88歳のIさんが貸してくださってます!)が着てお客さんを迎えるようです。ぜひご覧になって、そして着てみてくださいね。そして現在こつこつと進んでいる「ひともじ名札」。いこいーのの運営に関わるボランティアさんがそれぞれ自分の好きな「一文字」をえらび、それが対のちくちく作品になります。随時届いてますので、着けているボランティアさんにも会えるかも。片方はボランティアさんが着け、片方はいこいーののどこかに・・・。探してみてください。
宮田篤+笹萌恵3月2回目の来取は、徳久ウィリアム企画「団地の外の声シリーズ番外編」への参加もかねて。番外編「井野団地を”団地マニア”と散歩」の参加者とともに、井野団地を歩きました。その道みち、掲示板の紹介をしたり、ちくちく地区の紹介をしたり。この日は、震災からちょうど1年ということもあり、以前から団地のしだれ桜につけていた「しだれざくら」を洗濯し、縫い直して、再び同じしだれ桜に結ぶ、という試みも。散歩参加者に見守られながらの設置となりました。
そして散歩の途上、団地愛好家の方が見つけた「さかさ団地」ポイント。(雨の翌日だったので、大きな水溜りができていて、団地が「さかさ富士」ならぬ「さかさ団地」になる地点があったのです。)ちくちくの前掛けも、さかさに写っています。
「いこいーの」で前かけとして活用中のちくちく「い」と「こ」をマントにしたスタッフの息子とその友達3歳児も散歩に参加。「逃げていく『こ』『い』」が発生したりもしました。ゆるやかに過ぎていく団地の日常を実感した11日でした。
3月6日 http://ochakann.exblog.jp/17303351/
3月11日 http://ochakann.exblog.jp/17314141/
宮田篤|1984年愛知県一宮市生まれ。愛知県立芸術大学美術研究科美術専攻修了、好きな食べ物はうめぼし。主な展覧会に2011年「1floor2011 道の草公園の壁」神戸アートビレッジセンター、2010年「ふしぎの森の美術館」広島市現代美術館など。2006,2008,2010,2011年に取手アートプロジェクトへ参加している。
笹萌恵|1986年東京都調布市生まれ。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業、好きな食べ物はたまご。2009年よりユニット活動を開始し、全国各地で裁縫あそび「ちくちく地区」を展開している。取手アートプロジェクトでは2010年より「ちくちく地区:井野団地」を展開中。主に宮田が仕組みを、笹が裁縫を担当しているが、ちょいちょい入れ替わる。
総戸数2,276戸を数える取手井野団地。立場も世代も違う人びとの生活のただ中で、コミュニケーションを通じて変容していく場と表現。パートナーアーティスト、〇号棟の□□さん、▽から来た□□さん・・・ひとり対ひとりの関係性に基づいて起きる生活とアートの接触/同居/共鳴を通じて、「日常」の新たなかたちと可能性を探ります。