アートのある団地 - そうぞうする団地

そうぞうする団地 実験パートナー #010:飯名悠生 IINA Yuki・中嶋皓平 NAKAJIMA Kohei

開催中 2025/05/23


暮らしながら、それぞれが”そうぞう”することを通じて、 少し先のまちを手づくりする。
取手井野団地ではじまっています。

今回は、井野団地や取手のまちで生活している方とともに、少し先のこの地域・この社会に必要な「仕組み」を実験し、団地を起点に将来の設計をつくっていくことを目指して活動するパートナーとその取り組みをご紹介します。

 

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#10では、飯名悠生さん、中嶋皓平さんをご紹介。
建築やものづくりのプロであるお二人が、「家具」を通じて団地の中で新たな仕組みを生み出す実験をします。

実験パートナー

 

飯名悠生 Iina Yuki

幼少期からものづくりが好きで、中学生時代には宮大工を志す。
弟子入りを考えていたが当時の担任の勧めで高校進学を決意し、工業高校へ進学。
そこで学ぶうちに、大工よりも設計に関心を持つようになり大学へ進学。大学在学中からDIYのプロジェクトやワークショップを企画・実施し、いろんな人がものづくりに触れる機会を増やす活動を行う。
また、卒業設計課題では空き家問題をテーマに研究し、2015年より「あしたの郊外」プロジェクトに参加。減量住宅の企画・設計を通じて、郊外に残された空き家の新たな可能性を探る。
大学卒業後は独立し、設計やデザインの仕事に携わる。既存の建築や素材を活かし、その価値を向上させることで、新たな視点を生み出す設計を目指している。

略歴
1991 千葉県生まれ
2010 千葉県立 市川工業高等学校 卒業
2010〜2014 日本大学 理工学部 建築学科
2014〜 117DESIGN 設立

 

中嶋皓平 Nakajima Kohei

中学生までは井野団地育ち。高校からは実家のある龍ヶ崎で生活。
身の回りの障害のある人の力になりたくて、理学療法士として従事。
体に合っていない家具を使うことで寝たきりや転倒などが起こる介護の現場において、家具を加工することでこの問題が解決できるのでは?と思いものづくりの世界へ。
一般向けの家具から店舗什器、古家具のリメイクなどを家具工房で行う。家具制作を行う中で不要になったり端材がでたり、生産と共に発生する廃棄物に疑問を持ち、誰かが不要とした物に価値を見出し、また世の中に送り出す、”レスキュー”を行うReBuilding Center JAPANでレスキューや家具制作・リペアを行う。
今後元煎餅工場だった実家をリノベーションし、古家具・古材を使った家具店を開業予定。

略歴
1990 茨城県取手市生まれ
2008 千葉県立我孫子高等学校 卒業
2008〜2012 専門学校 小関学院東都リハビリテーション学院 理学療法学科
2012〜2018 医療法人財団 健貢会 総合東京病院 リハビリテーション科
2016〜2017 社会人スクール 家具デザイン研究所
2018〜2019 注文家具工房 ハンマーヘッドラグ
2019〜2025 ReBuilding Center JAPAN

 

そうぞうする団地での活動について

「(仮称)井野団地家具店」

開催期間(予定):2025年 5月 4日(日曜日)13:00~16:00:家具回収日①
        2025年 5月18日(日曜日)13:00~16:00:家具回収日②
        2025年 6月 1日(日曜日)13:00~16:00:家具回収日③
        2025年 7月13日(日曜日) 10:00~17:00:作業日①
        2025年 8月10日(日曜日) 10:00~17:00:作業日②
        2025年 9月 7日(日曜日) 10:00~17:00:作業日③
        2025年 9月20日(土曜日)14:00~17:00:販売会事前準備
        2025年 9月21日(日曜日)11:00~15:00:販売会
        *変更の可能性有り
場所:井野団地ショッピングセンター内「105」(いこいーの+Tappino隣の空き店舗)
お問い合わせ:(Mail)kasho.inodanchi.kaguten@gmail.com
       Instagram
       (TEL)0297-84-1874(火・金 13:00-17:00)

(仮称)井野団地家具店は、井野団地で使われてきた家具を回収し、修理したり整えたりして、次に使う人を見つけていく家具店です。

「子どもが初めて座った椅子だけど、もう何年も使ってなくて」
「家族で囲んできたテーブルだけど、今の暮らしには大きいかな」

そんなふうに団地で使ってきた家具、よければ私たちに譲ってください。

多少ガタがきていたって、かまいません。建築家の飯名と家具製作をしている中嶋が、壊れているものは修理して、そうでないものは整えて、次の使い手を探していきます。

家具を回収したり、掃除をしたり、塗装するときには、団地のみなさんに手伝っていただく作業日も開催予定。
整えた家具は、秋に開催する販売会に並びます。「どんなふうに使ってきた家具を、どんなふうに修理したのか」を添えて、次も長く、大切に使ってくださる人を探していきます。

「壊れたから捨てる」ではなく、「手を加えて活かす」を団地のなかで行い、家具を循環させていく。その仕組みをつくることで、団地の暮らしが楽しくなるといいなと思っています。

 

活動への想い

ちょっとした行動で、日々の景色を少しずつ変えていけたら──そんな思いをいつも抱えています。
(仮称)井野団地家具店が団地内で活動することで、誰かの不要になったものが、また誰かの必要なものとなり、家具やモノが循環していく。
急激な変化ではなく、生活の一部を少しずつ更新しながら、住民同士が自然につながる仕組みが生まれたらと考えています。
回収・リペア・販売といったプロセスを通じて、団地内での新しい暮らしの形を模索したり、無理なく続けられる地域循環のあり方を探っていきます。

「この家具、昔は〇〇さんの家にあったんだよ。」 そんなふうに、思い出や暮らしがゆるやかにつながる、温かいコミュニティの風景を、この活動を通して実現していきたいと思います。

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