半農半芸 - 新・小文間物語, 半農半芸 - 藝大食堂

レポート:小文間の思い出を探る#4

終了しました 2023/11/28


 TAP学生スタッフの杉野です!

 アーティストの松原東洋さんを中心にスタートした、小文間を多方面から知るリサーチ。今回は、小文間と関わりをもつ方々の思い出ばなしを伺う会、第4回目。まずは、東京藝術大学の博士課程にご在籍中であり、そこでガラス造形について学ばれているチェコ出身のアーティスト、クリスティーナ・ヴェントゥロヴァ―さんにお話を伺いました!

 クリスティーナさんが実際に制作をされている藝大のガラス工房アトリエにて、インタビューを行いました。

 なんと、今回のインタビューに合わせて「取手の好きな場所リスト」を作ってきてくれたクリスティーナさん。「盲腸になって動けなくなった私を助けてくれた取手駅の駅員さん」、「制作のため朝一番から接着剤を買い占めたダイソー」、「ワークショップを行い素敵な時間を過ごした山王小学校」などなど、クリスティーナさんの思い出の数々と結びついた場所のお話を聞くことができました。

 中でも特に思い入れがあるという場所は、藝大とご自宅を行き来する際によく通るという「利根川の土手」なんだそう。
 朝にランニングをしたり、帰り道に考え事をしながらのんびり歩いたりするのが好きだと話すクリスティーナさん。藝大までいつもバスで向かっている私にとってはとても興味をそそられるお話で、いつかゆっくり歩きながら通学してみたいなあ……というようなことを考えていました。

クリスティーナさんのポートレート撮影を見つめる一行

 

 さて、次にお話を伺ったのは、藝大のすぐ近くにある茨城県立取手松陽高等学校の生徒さんたち。
 現在大学生の私にとって、地域は違えど高校は数年前まで通っていた場所。今回は松陽高校さんにお邪魔してお話を伺えるということで、個人的には数年前の高校生活に帰ってきたような気持ちで、とてもドキドキしていました。

 ありがたいことに、このリサーチプロジェクトに興味を持ってくれた生徒さんたちが12名お集まりいただけました。

 ひとりひとりにお話を聞いていく中で、ある生徒さんから「利根川を裸足で歩いたことがある」という体験談が。何やら東洋さんが共鳴したらしく、ご自身の「裸足で新宿の路上を歩いた」という体験と照らし合わせながら面白い会話が巻き起こっていました。

 今回は、生徒会での活動を頑張っているという生徒さんも何名かインタビューに協力してくださいました。
 学校全体を全校生徒にとってよりよいものにしたい! という熱い思いのこもった言葉に、思わず私も心を動かされました。自分が高校生だったときは生徒会のことなんて全く意識せずに生活していたため、「私の高校の生徒会の人たちも、こんな風に思っていたのかなあ」と昔を振り返っていました。

 インタビューを行う前は、正直「今どきの高校生がこの活動に興味を持ってくれるだろうか……」という不安があったのですが、お会いしてみると先生も生徒さんもあたたかく迎えてくださったり、こちらの話を興味深そうに聞いてくれたりして、とても嬉しかったです!

またしても写真撮影を見つめる一行。杉野(手前右)は吹き抜け下を歩いている生徒さんたちが気になり、下を覗き込もうとしています。

 

 今回お話を伺ったのは、クリスティーナさん・松陽高校のみなさんともに、「小文間の学校に通う方々」でした。
 インタビュイーのみなさんそれぞれが勉強したいこと、興味のあること、将来やりたいこと、などなどのお話が、小文間という土地と結びつきながら展開されていくのをとても興味深くリサーチすることができたと思います。
 同時に、「私自身は小文間とどう結びついて展開していくのだろう?」と改めて考えさせられる機会にもなりました。次回以降のインタビューも楽しみです!

 

文:杉野 若葉(東京藝術大学音楽環境創造科 学生)

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