TAPの現在地 - 小規模特認校連携プロジェクト「創造すること、表現すること」
終了しました 2023/06/22
取手市立山王小学校の児童たちと芸術家がともに活動し、自分の感性を表現する力と、これからの社会を柔軟な思考と視点で生きる力を支えることを目指す、学校・市・アートNPOによる連携プログラム「となりのスタジオ(The Studio Nextdoor)」。
第二回目の活動では、前回の授業で一人ずつ発表していった好きな動物の写真を参考に、みんなでスケッチをしていきます。まずは好きな動物の写真を見ないで、動物の形や特徴を頭の中で思い出しながらドローイング。その次に、今度は自分の好きな動物の写真を見ながらスケッチをしていきます。
今回の授業では、動物を実物のように描写することがゴールというわけではなく、「写真をじっくり見て描くことで何に気がついたか?」「自分の好きな動物にはどのような特徴があるのか?」といったことに気がつくことを目標としています。
児童たちは、動物の写真を見ないで描いた絵と写真を見ながら描いた絵を見比べながら、「目の位置が思ってたよりも外側にあった」「ゾウの足がイメージよりも太くて長かった」と、自分が今まで気づいていなかった動物の特徴に驚く声が。
中でも個人的に興味深かったのが、「家でカナヘビ飼ってるから完璧に描ける!」と意気込んでいた児童です。写真を見ずに描いているときには指の本数が3本だと思っていたようでしたが、写真を見ると3本ではなく5本だったことを発見。「毎日見てるのに気づかなかった!」と、とても新鮮な発見だったようでした。
行間休みには、隣の教室でクリスティーナさんが作業をしていると聞いた1・2年生が、教室を覗きにわいわいと訪ねてきました!
授業の中で描いた好きな動物の話、クリスティーナさんが現在制作中の作品の話などをしながら、楽しそうに盛り上がっていたようすでした。
次回の授業では、今回描いた好きな動物の写真を再び参考にしつつも、今回の授業とはまた違った方法でスケッチをしていく予定です。今回の授業で見つかった、今まで気がつかなかった動物の特徴・形・雰囲気などがどう生きてくるのか、とても楽しみですね~!
文:杉野 若葉(東京藝術大学音楽環境創造科 学生)