TAPの現在地 - 小規模特認校連携プロジェクト「創造すること、表現すること」

レポート:となりのスタジオ2024 Day3|みえないもの、さわれないものにメッセージをかく(2024年7月3~5日)

終了しました 2024/07/18


取手市立山王小学校の児童たちと芸術家がともに活動し、自分の感性を表現する力と、これからの社会を柔軟な思考と視点で生きる力を支えることを目指す、学校・市・アートNPOによる連携プログラム「となりのスタジオ(The Studio Nextdoor)」。

今年度は、「形のない形」というテーマのもと、韓国出身のアーティスト、ジョ・へジョンさんと一緒に活動します。
3回目の授業も、45分を2コマ、1学年ずつ活動しました。

2回目の授業では、ガラスに光を当てることで見えてくる現象を観察し、絵を制作しましたが、
今回は外に出てこどもたち自ら見えない、触れないものを探しました。

まずはへジョンさんから見えないもの、触れないものの例を紹介してもらいました。日光、音、夢、ブラックホール、プランクトン、おばけ。
こどもたちからは「確かに見えないし、触れないなあ」という声が聞こえてきます。
次は校庭を歩いて見えないもの、触れないものを探します。
見つけたものに色があったとしたら何色?模様があったとしたらどんな模様?味があったら?もしそれが世界からなくなったらどうする?などの質問が並ぶワークシートを埋めていきます。
「空気」を見つけた3年生は、空気には水蒸気が含まれているから空気は虹色かもしれない!とうれしそう。
「夏のにおい」を見つけた5年生は、夏のにおいは草や土のにおい、ころころ変わるものだと思うと話してくれました。

教室に帰り、それぞれが見つけたものに対してメッセージをかきました。
メッセージは見つけたものへ伝えたいことでも、聞いてみたいことでも、見つけたものをイメージした絵でも。
できあがったメッセージはくるくると巻き、それぞれのガラスカプセルの中にしまいました。

となりのスタジオとは?
取手市立山王小学校のひとつの教室が、アーティストと児童がともに活動するスタジオになります。
東京藝術大学取手校地で学ぶ、または卒業した海外にルーツのあるアーティストが児童や教員、地域の方とともに活動し、5月〜7月の間(最大20日程度)通い、作品を制作します。スタジオはアーティストの提案したテーマをこどもたち・教員が深め、探求する場として、そしてアーティストと児童が共に活動し対話を重ねる場となります。さまざまなバックグラウンドを持つアーティストたちがどんなことを考え、作品を制作するのか、その過程をこどもたちが一緒に体験・経験することで創造性や多様な価値観を育む場となることを目指しています。また、山王小学校の児童が普段学習している語学の実践的活用の場ともなっています。

令和6年度 取手市「創造する力、表現する力」を育むアーティストと児童の交流事業 前期プログラム となりのスタジオ
実施校:取手市立山王小学校
パートナーアーティスト:ジョ・へジョン
主催:取手市教育委員会
協力:東京藝術大学グローバルアートプラクティス専攻
事業企画運営:特定非営利活動法人 取手アートプロジェクトオフィス
撮影:古田七海

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