半農半芸 - 新・小文間物語, 半農半芸 - 藝大食堂

レポート:小文間の思い出を探る #2

終了しました 2023/04/09


 TAP学生スタッフの杉野です!

 アーティストの松原東洋さんを中心にスタートした、小文間を多方面から知るリサーチ。今回は、小文間と関わりをもつ方々の思い出ばなしを伺う会、第二回目です。前回は藝大食堂でインタビューを行いましたが、今回はインタビュイーの方々にゆかりのある場所でお話を伺えるということで、さらにわくわくしながらのスタートでした。

 まずお話を伺ったのは、40年ほど前に小文間に移住されたという玉井さんご夫妻。ご自宅にお邪魔させていただき、ダイニングテーブルを囲って思い出ばなしを伺いました。

 自己紹介を終えた直後、なんと夫の崇夫さんと私の故郷が同じ愛媛県であったことが判明。小文間のお話を伺うはずが、しばらく愛媛県トークで盛り上がっていました(笑)。
 愛媛県から出発し、話題は「なぜ小文間に来たのか」へ。
 妻の治子さんは、「小文間は空気がきれいだから気に入っている」とおっしゃっていました。確かに私も、初めて小文間を訪れた日に歩いた藝大へ向かう道の空気が澄んでいて、素敵なところだなあと感じていたのを思い出しました。

 次にお話を伺ったのは、コンゴ民主共和国出身で、現在は藝大の大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻の博士課程に在学されているカキンダ パルク シクステ(KAKINDA PALUKU SIXTE)さん。よく使用されているという藝大取手キャンパス内のアトリエにお邪魔しました。

左からカメラマンの沼田さん、カキンダさん、東洋さん、杉野。
カキンダさんのポートレートを撮影する沼田さん。そしてその横でレフ版を白い紙で代用する東洋さん。

 小さい頃からドローイングを始め、コンゴの大学においても、農業と経済を学ぶ傍ら自主的に制作を行っていたというカキンダさん。コンゴと日本の生活習慣について話していた際、「コンゴでは家の外の道端でよく遊んだり食事したりするけど、日本人がそうしているのはあまり見たことがない」とおっしゃっていて、私はドキリ。生まれたときからアパートやマンション住まいだった私は、そもそも外の道と接するような家のつくりではなかったため、道端で遊んだり食事したりという経験は全くと言っていいほどありませんでした。
「日本だと縁側に座ってうちわを扇いでいるおじさん、みたいなイメージがあるけど、それも最近はあまり見ないよね」と東洋さん。確かに、家の中や街中の施設で遊ぶことはあっても、家と外の狭間のような道端・縁側という空間で遊ぶことって私は全くないなあ、と内省させられました。

 今回お話を伺ったのは、二組とも別の場所から小文間と関わりをもつようになったという方々でした。40 年 前からずっと小文間に住み続けられている玉井さんご夫婦、もうすぐコンゴへ帰られるというカキンダさん、そしてついこの間小文間と関わりを持ち始めたばかりの私、という来た場所も 小文間で暮らす時間もバラバラな人々が、この場所で交わっているのが何だか不思議だなあと ぼんやり思っています。ひとくくりに「小文間の方々」と言っても、辿ってきた人生や生活は 本当に千差万別で、だからこそ面白いのだなあと改めて感じた一日でした。

文:杉野 若葉(東京藝術大学音楽環境創造科 学生)

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